「AI研究の歴史と現状、そして未来をシンプルに概略化」、『人工知能は人間を超えるか』(松尾豊 著)

この記事の所要時間: 246

この記事の所要時間: 約 2分46秒 世の中に溢れている人工知能(AI)をめぐる情報は、正確に把握されたものではないからこそ、根拠のはっきりとしない期待や不安に満ちている。隠されたものが隠されているが故に、無限の創造力を…

「ヨーロッパの普遍的なものの衰退と限界について」、『21世紀の自由論』(佐々木俊尚 著)

この記事の所要時間: 330

この記事の所要時間: 約 3分30秒 本書で前提になっている認識のひとつは、私たちが現在、世界システムの長きに渡る移行期の中で暮らしているということだ。もちろん、そのことに異論を挟む人は少ないだろう。各国家間の経済や軍事…

「2つの問いが交差する場所で」、『持たない幸福論』(pha 著)

この記事の所要時間: 231

この記事の所要時間: 約 2分31秒 人間の行動を形作る価値観や、それに基づく習慣の総体としてのライフスタイルは、時代や場所による環境によって変化するものだということに、異論を唱えるものは少ないだろう。例えば、経済や政治…

「母国語を外国語のように書き、どこにいても異邦人のようであること」、『ニッポン発見記』(池上紀 著)

この記事の所要時間: 145

この記事の所要時間: 約 1分45秒 母国語をまるで外国語のように書くこと。私が「文学」というものの特性を考えた時、それはとても重要なエッセンスとなる。しかし、それは「小説」などの特定のジャンルに拘束されることのないもの…

「そのようにしか生きることのできない人々の姿が映し出すもの」、『「生き場」を探す日本人』(下川裕治 著)

この記事の所要時間: 134

この記事の所要時間: 約 1分34秒 「ここじゃないどこかへ」。 なんて言葉が孕んでいる感情は、すでにレトロで懐古主義な印象すら人々に与える。それは、「いまここ」や「マインドフルネス」といった思考傾向が、現代の日本が行き…

「『マオ・レゾルビーダ』だからこそ放てる鮮烈な『エモさ』」、『傷口から人生』(小野 美由紀 著)

この記事の所要時間: 233

この記事の所要時間: 約 2分33秒 最近、少し「エモさ」というものが、インフレを起こしているように見える。マーケティングとか、キャラ作りとか、仲間との共有するネタとして、とか。つまり、「エモさ」が一種の消費財のようにな…

「まるで居心地の良い居酒屋でも探すかのような。」、『メモリースティック』(九龍ジョー 著)

この記事の所要時間: 237

この記事の所要時間: 約 2分37秒 「あっ、昨日は九龍ジョーさんの著作の発売日だったな」。午前中の用事を終えた僕は16時に北千住で行われる演劇を観る前に、新宿の本屋に向かうことにした。 最初に行ったのは、よく新刊本を買…

「〈島〉の住民たちに〈海面下〉のことを伝える人びと」、『コミュニティ難民のススメ』(アサダワタル 著)

この記事の所要時間: 54

この記事の所要時間: 約 5分4秒 1.リスクヘッジとアイデンティティの喪失   著者のアサダワタルさんは、フワッと何かに護られいるような印象を受ける人だ。もちろん、それは僕の主観にすぎないわけだが、本書を読ん…

「政治の領域まで浸透した『ファスト文化』に熟慮の種を撒いていく」、『啓蒙思想2.0』(ジョセフ・ヒース 著)

この記事の所要時間: 247

この記事の所要時間: 約 2分47秒 1.スピードが私たちを在らぬ場所へ連れ去っていく時代 「理想は、私たちをもっとバカにではなく、もっと利口にする環境を生み出すための操作の対象のみならず、相互に作用しあう制度ともに協働…

「その読後感の変化に驚く。『スピード』が支配する社会がたどり着く場所」、『自由からの逃走』(エーリッヒ・フロム 著)

この記事の所要時間: 325

この記事の所要時間: 約 3分25秒 1.私たちの「自由」は今、どのような道をたどっているのか? 「自由の追求は形而上学的な力ではなく、自然法によって説明することはできない。それは個性化の過程と文化の成長の必然的結果であ…

「いつの間にか聴こえなくなってしまった声の元へ」、『棄国子女』(片岡恭子 著)

この記事の所要時間: 21

この記事の所要時間: 約 2分1秒 「命よりも大切なものなんてない。人生は一度しかない。刷り込まれた幻想に振り回されるのはやめよう。」(p.11) 「旅」という行為には、人それぞれ、様々な意味合いがある。それは人生そのも…

「生活の場に根ざし、触感のある本を」、『失われた感覚を求めて』(三島邦弘 著)

この記事の所要時間: 133

この記事の所要時間: 約 1分33秒 1.本の中での出会い 「読み手の想像力に結び付いたとき、たった一文字であってもとてつもない広大な世界を与えることだってできる。」(p.2) 本の中で特別な出来事を経験することがある。…

「現在進行形で紡ぎ出される古典の香り」、『現実脱出論』(坂口恭平 著)

この記事の所要時間: 453

この記事の所要時間: 約 4分53秒 1. 坂口恭平さんの本からは、新しいのに古典の香りがする。古典とは、その著者が生きた時代に限定されずに輝きを放つものだ。坂口さんが触れようとしているのは、そのようなものなのではないだ…

「何故、私たちはその音楽に惹かれるのか」、『オルタナティブロックの社会学』(南田勝也 著)

この記事の所要時間: 440

この記事の所要時間: 約 4分40秒 1. 「ロックは死んだ」という言葉が意味をなすようなロックは死んだ。そして、だからこそ音楽としてのロックは生き長らえている。 (p.6) 旧来のロックという音楽によって担われていた諸…

「インターネットとデジタル工作機の融合が可能にする世界」、『SFを実現する』(田中浩也 著)

この記事の所要時間: 420

この記事の所要時間: 約 4分20秒 1. 「SF」のイメージをハッキングする タイトルにある「SF」という言葉は、一般的には「サイエンス・フィクション」という意味を想起させるのではないでしょうか。けれども本書では、この…