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戦略的上京論 (星海社新書)

僕は地方出身者が好きだ。なんでかというと、まず自分自身がそうだからなのだが、それだけでもない。彼らの中にある種のレイヤー構造をみてとることができるからだ。生まれ育った土地と都会での生活の二重構造が、地方出身者の中で有機的に絡まり合いアイデンティティを構成している。

もちろん、東京出身者にそれがないわけではない。東京にも地元は存在する。けれども、「ふるさとは遠きにありて思ふもの」という言葉が意味しているように、その距離が作り出すものは、やはりあるのだと思う。それは弱さであったり強さであったりもする。

本書はそのタイトル通り、地方出身者が戦略的に上京するための指南書である。近年は、地方から出てこない傾向があるというものの、今だって多くの人たちが様々な思いを胸に地方から上京している。

本書はビジネス書っぽいし、また現在のトレンドとは異なるかもしれない。けれども、やはり必要な仕事であるだろう。そこには過去の自分に語りかけるような視線が存在している。

以下の記事では綺麗にまとまった要約が読める。

学生のうちに知っておくべき『戦略的上京論』のこと:マインドマップ的読書感想文 http://smoothfoxxx.livedoor.biz/archives/52121803.html

戦略的上京論 (星海社新書)
長谷川 高
講談社
売り上げランキング: 4,461

(了)

【中川康雄(なかがわ・やすお)】
表象・メディア論、及びコミュニティ観察。インディーズメディア「未来回路」。
Twitter:insiderivers
個人ブログ:http://insiderivers.com