「ヨーロッパの普遍的なものの衰退と限界について」、『21世紀の自由論』(佐々木俊尚 著)

この記事の所要時間: 330

この記事の所要時間: 約 3分30秒 本書で前提になっている認識のひとつは、私たちが現在、世界システムの長きに渡る移行期の中で暮らしているということだ。もちろん、そのことに異論を挟む人は少ないだろう。各国家間の経済や軍事…

「2つの問いが交差する場所で」、『持たない幸福論』(pha 著)

この記事の所要時間: 231

この記事の所要時間: 約 2分31秒 人間の行動を形作る価値観や、それに基づく習慣の総体としてのライフスタイルは、時代や場所による環境によって変化するものだということに、異論を唱えるものは少ないだろう。例えば、経済や政治…

「母国語を外国語のように書き、どこにいても異邦人のようであること」、『ニッポン発見記』(池上紀 著)

この記事の所要時間: 145

この記事の所要時間: 約 1分45秒 母国語をまるで外国語のように書くこと。私が「文学」というものの特性を考えた時、それはとても重要なエッセンスとなる。しかし、それは「小説」などの特定のジャンルに拘束されることのないもの…

「そのようにしか生きることのできない人々の姿が映し出すもの」、『「生き場」を探す日本人』(下川裕治 著)

この記事の所要時間: 134

この記事の所要時間: 約 1分34秒 「ここじゃないどこかへ」。 なんて言葉が孕んでいる感情は、すでにレトロで懐古主義な印象すら人々に与える。それは、「いまここ」や「マインドフルネス」といった思考傾向が、現代の日本が行き…

「もうひとつの巨大なネット空間の出現」、『中国のインターネット史』(山谷剛史 著)

この記事の所要時間: 149

この記事の所要時間: 約 1分49秒 本書は、はじめての中国におけるインターネットに関する通史だ。また、インターネット普及以前と以後で、「文化」がキチンとつながっていることも明らかにされている。そして、その通史が至る現在…

「今も鳴り響いている音色。」、『岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ』in 世田谷文学館(2015.01.24~3.31)

この記事の所要時間: 211

この記事の所要時間: 約 2分11秒 個別の女の子のことが描かれているはずなのに、どうしてもそれが「世界」のことのように思えてしまう。いわゆる「セカイ系」というものは、「君と僕」の関係が家族や社会などを介在させず「世界」…

「政治の領域まで浸透した『ファスト文化』に熟慮の種を撒いていく」、『啓蒙思想2.0』(ジョセフ・ヒース 著)

この記事の所要時間: 247

この記事の所要時間: 約 2分47秒 1.スピードが私たちを在らぬ場所へ連れ去っていく時代 「理想は、私たちをもっとバカにではなく、もっと利口にする環境を生み出すための操作の対象のみならず、相互に作用しあう制度ともに協働…

「その読後感の変化に驚く。『スピード』が支配する社会がたどり着く場所」、『自由からの逃走』(エーリッヒ・フロム 著)

この記事の所要時間: 325

この記事の所要時間: 約 3分25秒 1.私たちの「自由」は今、どのような道をたどっているのか? 「自由の追求は形而上学的な力ではなく、自然法によって説明することはできない。それは個性化の過程と文化の成長の必然的結果であ…

「人類と娘、あるいはトウモロコシ畑と宇宙の話。」、映画『インターステラー』(監督:クリストファー・ノーラン)

この記事の所要時間: 452

この記事の所要時間: 約 4分52秒 ※SF的な要素の分析はネット上にも散見されるので、ここでは備忘録的なレビューを書いておきます。ちなみに、ネタバレありまくるので、まだ観ていない人はご注意を。 1.黄昏時の人類、その最…