カテゴリー Review、ノンフィクション 「そのようにしか生きることのできない人々の姿が映し出すもの」、『「生き場」を探す日本人』(下川裕治 著) この記事の所要時間: 約 1分34秒 この記事の所要時間: 約 1分34秒 「ここじゃないどこかへ」。 なんて言葉が孕んでいる感情は、すでにレトロで懐古主義な印象すら人々に与える。それは、「いまここ」や「マインドフルネス」といった思考傾向が、現代の日本が行き… 2015年5月26日2015年5月27日
カテゴリー Review、展示 「3つの物語が交差する点で、揺さぶられ呼び覚まされる」、(『鳥の歌』川村麻純 @京都芸術センター) この記事の所要時間: 約 2分17秒 この記事の所要時間: 約 2分17秒 「パラソフィア」。昨日は2つまわってみて、今日一通りみてきたのだが、京都芸術センターで公開していた映像作品が妙に心に残った。それは台湾人の男性に嫁いだ日本人女性の3つのモノローグを組… 2015年5月6日2015年5月6日
カテゴリー Review、評論 「もうひとつの巨大なネット空間の出現」、『中国のインターネット史』(山谷剛史 著) この記事の所要時間: 約 1分49秒 この記事の所要時間: 約 1分49秒 本書は、はじめての中国におけるインターネットに関する通史だ。また、インターネット普及以前と以後で、「文化」がキチンとつながっていることも明らかにされている。そして、その通史が至る現在… 2015年3月7日2015年3月7日
カテゴリー Review、展示 「今も鳴り響いている音色。」、『岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ』in 世田谷文学館(2015.01.24~3.31) この記事の所要時間: 約 2分11秒 この記事の所要時間: 約 2分11秒 個別の女の子のことが描かれているはずなのに、どうしてもそれが「世界」のことのように思えてしまう。いわゆる「セカイ系」というものは、「君と僕」の関係が家族や社会などを介在させず「世界」… 2015年3月5日2015年3月5日
カテゴリー Review、ノンフィクション 「『マオ・レゾルビーダ』だからこそ放てる鮮烈な『エモさ』」、『傷口から人生』(小野 美由紀 著) この記事の所要時間: 約 2分33秒 この記事の所要時間: 約 2分33秒 最近、少し「エモさ」というものが、インフレを起こしているように見える。マーケティングとか、キャラ作りとか、仲間との共有するネタとして、とか。つまり、「エモさ」が一種の消費財のようにな… 2015年2月13日2015年2月13日
カテゴリー Review、ノンフィクション、評論 「まるで居心地の良い居酒屋でも探すかのような。」、『メモリースティック』(九龍ジョー 著) この記事の所要時間: 約 2分37秒 この記事の所要時間: 約 2分37秒 「あっ、昨日は九龍ジョーさんの著作の発売日だったな」。午前中の用事を終えた僕は16時に北千住で行われる演劇を観る前に、新宿の本屋に向かうことにした。 最初に行ったのは、よく新刊本を買… 35.5980688139.6672925 2015年2月7日2015年2月7日
カテゴリー Review、アニメ、映画、評論、赤木智弘 「生まれる場所さえ違えば意外と名君だった?カリオストロ伯爵の再評価について」、『ルパン三世 カリオストロの城』(監督:宮崎駿) この記事の所要時間: 約 3分46秒 この記事の所要時間: 約 3分46秒 【注意】この話は「ルパン三世 カリオストロの城」のストーリーを知っていることを前提にしています。 当然のようにネタバレが含まれますので、見たくない方はすぐにこのページを閉じてください… 35.4419566139.6455568 2015年1月18日2015年1月19日
カテゴリー Review、ノンフィクション、評論 「〈島〉の住民たちに〈海面下〉のことを伝える人びと」、『コミュニティ難民のススメ』(アサダワタル 著) この記事の所要時間: 約 5分4秒 この記事の所要時間: 約 5分4秒 1.リスクヘッジとアイデンティティの喪失 著者のアサダワタルさんは、フワッと何かに護られいるような印象を受ける人だ。もちろん、それは僕の主観にすぎないわけだが、本書を読ん… 35.7122024139.6816581 2014年12月26日2014年12月26日
カテゴリー Review、ノンフィクション、評論 「政治の領域まで浸透した『ファスト文化』に熟慮の種を撒いていく」、『啓蒙思想2.0』(ジョセフ・ヒース 著) この記事の所要時間: 約 2分47秒 この記事の所要時間: 約 2分47秒 1.スピードが私たちを在らぬ場所へ連れ去っていく時代 「理想は、私たちをもっとバカにではなく、もっと利口にする環境を生み出すための操作の対象のみならず、相互に作用しあう制度ともに協働… 35.5807134139.6621441 2014年12月22日2014年12月23日
カテゴリー Review、ノンフィクション、評論 「その読後感の変化に驚く。『スピード』が支配する社会がたどり着く場所」、『自由からの逃走』(エーリッヒ・フロム 著) この記事の所要時間: 約 3分25秒 この記事の所要時間: 約 3分25秒 1.私たちの「自由」は今、どのような道をたどっているのか? 「自由の追求は形而上学的な力ではなく、自然法によって説明することはできない。それは個性化の過程と文化の成長の必然的結果であ… 2014年12月20日2014年12月20日
カテゴリー Review、reviewer、北原しずく、小説 「この世は三十路女のための教科書を沢山つくってくれている」、『ピスタチオ』(梨木香歩 著) 評者:北原しずく この記事の所要時間: 約 3分12秒 この記事の所要時間: 約 3分12秒 久々の梨木香歩さんの新刊。「西の魔女が死んだ」で有名な、優しい物語を紡ぐのが上手な作家さんのひとりです。 が、今回の梨木本はこわかったです。凄味があります。あらすじは書店に行って… 35.444492139.645006 2014年12月11日2017年8月10日
カテゴリー Review、ノンフィクション 「いつの間にか聴こえなくなってしまった声の元へ」、『棄国子女』(片岡恭子 著) この記事の所要時間: 約 2分1秒 この記事の所要時間: 約 2分1秒 「命よりも大切なものなんてない。人生は一度しかない。刷り込まれた幻想に振り回されるのはやめよう。」(p.11) 「旅」という行為には、人それぞれ、様々な意味合いがある。それは人生そのも… 35.716074139.68143 2014年12月5日2014年12月6日
カテゴリー Review、映画 「人類と娘、あるいはトウモロコシ畑と宇宙の話。」、映画『インターステラー』(監督:クリストファー・ノーラン) この記事の所要時間: 約 4分52秒 この記事の所要時間: 約 4分52秒 ※SF的な要素の分析はネット上にも散見されるので、ここでは備忘録的なレビューを書いておきます。ちなみに、ネタバレありまくるので、まだ観ていない人はご注意を。 1.黄昏時の人類、その最… 2014年12月2日2014年12月4日
カテゴリー Review、演劇 「境界線のこちら側から芸術ができること」、『透明な隣人 ~8 -エイト-によせて~』作・演出: 西尾佳織(鳥公園)/ドラマトゥルク: 岸本佳子(空[utsubo]) この記事の所要時間: 約 3分9秒 この記事の所要時間: 約 3分9秒 1. 『8ーエイトー』。この戯曲はアメリカ・カルフォルニア州で実際に起きた同性間の婚姻の合憲性を問う裁判を題材にしている。とあるゲイの政治家の生涯を描いた映画『ミルク』の脚本を担当した… 35.444524139.645084 2014年11月17日2014年11月17日
カテゴリー Review、ノンフィクション 「生活の場に根ざし、触感のある本を」、『失われた感覚を求めて』(三島邦弘 著) この記事の所要時間: 約 1分33秒 この記事の所要時間: 約 1分33秒 1.本の中での出会い 「読み手の想像力に結び付いたとき、たった一文字であってもとてつもない広大な世界を与えることだってできる。」(p.2) 本の中で特別な出来事を経験することがある。… 35.442937139.649851 2014年11月3日2014年11月4日
カテゴリー Review、評論 「柳田民俗学を『社会をつくるツール』として読む」、『社会をつくれなかったこの国がそれでもソーシャルであるための柳田国男入門』(大塚英志 著) この記事の所要時間: 約 2分28秒 この記事の所要時間: 約 2分28秒 1.日本における「近代 未完のプロジェクト」 日本の近代は社会を作り損なっている。 そのことは、SNSが当たり前のように使用され、多くの人がつながっている情報環境にある現在、これまで… 2014年11月2日2014年11月4日
カテゴリー Review、演劇 「そこにあるのに見えないものを、見えるようにする魔法」、『ソーシャルストリップ』(作・演出:大道寺梨乃) この記事の所要時間: 約 5分7秒 この記事の所要時間: 約 5分7秒 1. 記憶とモノ 「人は見た目で判断しちゃいけない」とか「した方がいい」とか、身に付けていたり持っているモノだとかで、そのヒトトナリというか、そんなのがひょっこり顔を出してたりするのだ… 35.515484139.635199 2014年10月9日2014年10月9日