「生まれる場所さえ違えば意外と名君だった?カリオストロ伯爵の再評価について」、『ルパン三世 カリオストロの城』(監督:宮崎駿)

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この記事の所要時間: 約 3分46秒 【注意】この話は「ルパン三世 カリオストロの城」のストーリーを知っていることを前提にしています。 当然のようにネタバレが含まれますので、見たくない方はすぐにこのページを閉じてください…

「この世は三十路女のための教科書を沢山つくってくれている」、『ピスタチオ』(梨木香歩 著) 評者:北原しずく

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この記事の所要時間: 約 3分12秒  久々の梨木香歩さんの新刊。「西の魔女が死んだ」で有名な、優しい物語を紡ぐのが上手な作家さんのひとりです。  が、今回の梨木本はこわかったです。凄味があります。あらすじは書店に行って…

「溺れることに溺れる」、『AMEBIC』(金原ひとみ 著) 評者:北原しずく

この記事の所要時間: 317

この記事の所要時間: 約 3分17秒  金原ひとみが芥川賞を獲ったインタビューで「まあ、適当に」などというコメントをしていたのを見たときの腹立ち様を、私はいまでも忘れない。何に対して腹が立ったのかというと、ろくに苦労もせ…

「文学らしい真っ当な〈汚れ〉」、『神様 2011』(川上弘美 著) 評者:赤木智弘

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この記事の所要時間: 約 2分55秒  神様2011には「全く同じ」2つの物語が収録されている。  やたら他人に気を利かせる「くま」と「わたし」が、全く同じように散歩をする話だ。  「くま」という異物が、日常の中に入り込…

「かみさまは冷たくも優しくもない」、『神様 2011』(川上弘美 著) 評者:北原しずく

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この記事の所要時間: 約 2分34秒  不安に晒されながら、それを当たり前のように覚悟し、いつか死ぬことを忘れて、素足に当たる太陽の暖かさ、通りすがる人の無神経さ、どこまでも変わっていってしまえる風景と、それに混じり溶け…