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この記事の所要時間: 837

奇刊クリルタイ4.0奇刊クリルタイ増刊「dorj」Parsley(パセリ):1976年生。同人誌『奇刊クリルタイ』企画・編集・デザインなど。
blog:「添え物は添え物らしく」(https://yaplog.jp/parsleymood/)
twitter:parsleymood)

聞き手:中川康雄(未来回路)

 

1.ミニコミを作り出したきっかけ

 

—— parsleyさんがミニコミ『クリルタイ』の制作に関わるようになったのは、どのようなきっかけからなのですか?

 えとですね。僕は『奇刊クリルタイ3.0』(3号)から関わっているんですけれども、ご存知の様に『クリルタイ』っていうのは、「はてなダイアリーの非モテダイアラーが集まって同人誌を作ったら面白いんじゃないの」っていうところから出来た同人誌なんです。1号、2号っていうのは「はてなダイアラー」が書いたものを載せるって形で。それがたまたま編集長のrepublic1963さんと僕がとある飲み会で一緒になって、彼がビジネスパーソンとかにもインタビューしたいという感じのことをおっしゃっていて、「それなら僕も知ってる人が結構いますよ」、みたいな感じで、。それでなし崩し的に参加したっていうというところが実状です。『3.0』で上原仁さんっていう株式会社マイネット・ジャパンの上原仁社長にお願いしたり、あとは僕の人脈線で荻上チキさんだとか真魚八重子さんとかのインタビューを『3.0』でやったんですね。僕がクリルタイとして関わっているのは、そこからです。だから『クリルタイ』が「非モテ」クラスタとはちょっと別の色も入れたいな、というところで、非「非モテ」クラスタな僕が入ったという形ですね。

—— はてな論壇の非モテクラスタに元々所属していたわけではなかったんですね。

 そうですね。僕はのブログやブログyaplogですし。書いている内容も乙女男子とか言っているので人なので。乙女男子にあんまりもてるとかもてないとか関係ないですし。リパブリックさんrepublic編集長はもともと出版社に入りたかったというところがあって、そこでの敗者復活戦みたいな意味合いも『クリルタイ』にはありますした。そういうような側面で、彼も割と時事的なこととかネットウォッチとかそういうような所にも興味がありつつ、ブログをやっていていたるんですね。僕もブログではネットウォッチ的なことを書いていたので、それで顔見知りになる前からお互いに知っていたんですよね。別に顔を会わせる前から。それで一緒にやりましょうかっていう話になって。

—— 実際にブログに書くだけじゃなくって、紙にして販売するメリットやモチベーションってどのあたりにありますか?

 まず、ブログで書いているだけではお金にならないも来ないし仕事も来ないっていうことはありますね。実際に本という形にすることで、販売できるようになるっていうのはあります。ただ、それだけではなくて、本を中心にコミュニティができると思うんですよ。そういう風なものを継続維持していくためにはネットで個々がブログ書いているだけでは足りなくて。「毎回文フリで出しますよ」という風にしたコミュニティを作るという意味合いにおいて、やっぱり形に残るものが必要になってくるんじゃないか、と。この2点になるかなぁと思います。

—— 読まれている機会としてはブログの方が多いのだけれども、やはりものとして手元にある方が、ハブとして強く機能する、と。

 ネット媒体が基本的にフリーのものであるのに対して、出版物ってやはり貨幣経済の中に強く組み込まれているものでありますよね。で、そこのところの差分で生まれる何かなんじゃないかなぁと個人的には考えています。ウェブっていくのは興味のない人でも観るっていうところもあって、例えば、時事的なトピックスでアテンションがあれば観る人が多く現れます。そうでない時にはあまり観られないようなブログって沢山あると思うんです。うちのブログもそうなんですけれども。でも「本」とっていうのはその本を読む必要があったり、何らかのフックがあって興味がある人がしか買うものですよね。わないので、何らかの能動性が買う側にはある。ネットは割と受動的な情報摂取で、本とか紙っていうのは買う側に何らかの能動的な理由というのが存在しています。その差は大きいのではないかと思います。

 

2.文学フリマについて

 

—— 文学フリマに関わるようになったきっかけって何ですか?

『クリルタイ』は「2.0」2号目まではコミケに出していて、から文学フリマで出していました。そして、「3.0」から文学フリマに出店しています。3号目がちょうど講談社主催の「ゼロアカ道場」の時ですね。そこから毎回ブースを出しています。その後、春に出すものが既刊だけだと寂しいのであれなので、増刊という形で『dorji』を出す様になりました。それで年2号体制になったというのが去年2010年くらいです。本誌の方はインタビューとか割合論考が中心というところがあるんですけれども、『dorji』の方は小説や漫画とか載っていたりと創作が中心になっているいった感じですね。

—— 最近、文学フリマの後に大交流会をやるようになりましたけれども、あれってどういうモチベーションで始められたんですか?

 もともとクリルタイの内輪で打ち上げみたいなものをやっていたんですよ。なのですが、その打ち上げを担当していた人間があまりにダメで。それで「パセリさんやって」みたいな感じでrepublic編集長リパブリックさんに言われたんですね。僕としては普通にやっても面白くないし、来たい人がもっと気軽に来れるようにできればいいじゃんみたいなことを考えてになって。そうすると蒲田で大きな店を探すと全然ないんですね。それで、じゃあ「会場の上の部屋を使っちゃえばいいじゃん」っていうことになりました。あと、他のサークルさんたちがどういう人たちなのかって、実際売っている時間っては自分のところがいっぱいいっぱいでなかなか中々時間が取れないないじゃないですか。一人でやっていて席を離れられないという人もいるし。そういう人たちがお互いの顔を知る機会っていうのが、必要なんじゃないのっていうことは思っていて、それで開催したのが1回目ですね。2回目、3回目っていうのは文フリの事務局がコンペンションホールを借りるようになったのでなっちゃったんで、それで事務局と共催みたいな感じでやらせてもらうようになりましたなったと。

 

3.コンテンツについて

 

—— ちなみにコンテンツを制作する時に文学フリマの客層みたいなものを意識されたりしますか?

 基本的にはしてないですね。自分たちが作りたいものを作るっていそういう方針でいます。要はコンセプトが決まっていて、そのテーマにあった書き手なり絵描きさんだったりにどんどん声をかけていくっていうそういうふうな作りです。

—— パセリさんにとって、ミニコミを制作したり文学フリマに参加したりすることの意義っていうのは、どのあたりにありますか?

 ちょっと大きな話をしますと、おそらく商業、同人含めて、これだけのコンテンツ発信がなされている街って、世界的に観ても東京くらいしかないんじゃないかな、と思うところがありますあって。当然、コミケもそうですしコミティア、3M、デザフェス、など。その中に文学フリマっていうのも入ってくると思うんですよね。東京の文化発信の拠点のひとつとして。その中で自分が関われるところってどこなんだろうと考えた時に、とりあえず文章は書ける、と。そうなると文学フリマって場所になる。そして、そのカルチャーを自分なりに把握しておきたい、ということはあります。

—— 同人と商業の垣根が曖昧になってくるといっても、同人ってネットカルチャーと親和性が高いと思うんですよね。そうするとフリー文化だったりとかの傾向が強いと思うんです。そのあたりをどうやって乗り切っていくのかというところに興味があります。

 要はプレイヤーが多くなればいいというのが僕の考えです。表現者でもあり消費者でもあるという人間が増えれば経済もまわるし、カルチャーとしても発展するのではないかと。現状、そこのところはまだ過渡期のように思います。

—— 先ほどの交流会の話ですが、最初はクリルタイさんのコミュニティでの飲み会だったものが、今は文フリの飲み会になっているということですよね。その時に、文フリのコミュニティみたいなものが生成しているっていう実感はありますか?

 それは正直まだないですね。文フリが好きっていう人は確実に一定数いるのですが。

——  twitterのハッシュタグの上では、結構活発に交流しているようにも見えるのですけれども。

 現状、文フリのハッシュタグを見ても宣伝しかないっていうイメージですね。面白い作品を共有したりとかはあそこのタグでは機能していないように見えますね。作り手のPRの場所としてあのタグが存在していて、お互いのサークルでの繋がりっていうのがそこで出来上がってくるわけではないです。そこの辺は文フリの交流会はもうちょっと上手くできればよかったいいなと思います反省もあります。今後の課題はある種のコミュニティを作ったりとかハッシュタグでも宣伝だけではなくて、評価や情報の共有がされるような状況を作りたいたいとは思います。それこそ各サークルが出すコンテンツに対する批評がない状況ですからんですよね。

—— 同人カルチャーがこれからどのような形になっていくのが理想的だと思われますか?またそのためにどのような課題なり問題なりがあると考えられていますか?

 理想というのは、おそらく各サークルで違うと思うんですよね。違っていて当然いいわけで。むしろ違っているべきだと思うんですよ。ただ文学フリマっていう場があるのだけれども、その場のポテンシャルをまだ各サークルが生かしきれていないように思います。「点」じゃだめだなって今強く思います。どういう風に「線」っていうのを各サークルが設計していくのか。それが共同する場所としての文学フリマになればもっと面白いことになるんじゃないかと思います。

(了)

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